家計の健康診断してみませんか?

家計の状況を把握するためには、家計簿が一番最初に思いつくのではないでしょうか?

家計簿は家計の状況を把握するのに非常にいい方法だとは思います。ただ、家計簿をつけたことがある方はわかると思いますが、非常に面倒です。毎月、毎週と頻度が少ないと量が多くなり記載するやる気がなくなる可能性が高いですし、毎日となるとその時間(なれてくれば数分でできるとは思いますが)を確保するのも大変です。

そこで今回は、家計簿とは違った視点で家計の健康診断の方法について説明します。

家計の健康診断の手順

家計簿だと一般的に毎月の収入と支出を記載して残高がいくらかという1か月のお金の流れ(フロー)に注目します。それに対して、今回説明する健康診断は、毎月の残高(ストック)に注目して行います。

この方法を上手く使いこなせるようになれば、月に1回程度の作業で家計の状況を把握できるようになります。この方法は、最初が大変ですが、準備さえ行ってしまえばあとが非常に楽になります。それでは、順を追って家計の健康診断の手順を説明します。

自分の資産、負債の洗い出し

最初にやることは自分の資産、負債の洗い出しです。健康診断でいうと、問診表の記載にあたる部分です。

その前に、資産は、いざとなったら換金が可能なものと理解してください。また、負債は、いずれ支払わなければいけないものと理解してください。

資産は以下のようなものです。

・金融機関に預けている預金
・積立している保険
・投資している株式や投資信託
・自宅

負債は以下のようなものです。

・クレジットカード利用額
・カードローン
・住宅ローン

資産負債の情報の整理

次に、洗い出した資産、負債を1つのExcel等にまとめて情報を整理していきます。健康診断でいうと、胃カメラにあたる部分です。

情報は、縦軸を各資産負債とし、横軸は月とします。また、純資産(資産から負債を控除した金額)の項目を月の下に追加します。下図のようなものを作成するイメージです。

2023.52023.062023.072023.08
純資産78909393
預金_●●銀行100104102101
預金_▲▲銀行30333639
株式3456
資産合計133141143146
〇●カード15131418
●〇カード40383633
負債合計55515051

期間はできれば1年分ほしいところです。短すぎると傾向が把握が難しかったり、突発的な要因の影響を大きく受ける可能性があるからです。

記載する金額は、傾向が把握できればよいので千円単位がおススメです。

結果の把握

いよいよ整理した情報を確認する段階です。健康診断でいうと、結果を確認する部分です。

上記で作成した資料の純資産部分がどのように推移しているかに注目してみてください。

右肩上がりなのか、横ばいなのか、右肩下がりなのか。どうでしょう?

右肩上がりの方:概ね毎月の収入の範囲内で生活できている状態です。
横ばいの方:概ね収入の範囲で生活できていますが、余裕がないため突発的な支出に弱い状態です。
右肩下がりの方:概ね毎月の収入以上の支出があり、早急に支出の削減等の対応が必要な状態です。

何をもってよしと判断するかは難しいところですが、大切なのは現状を理解し、今後どうしていくかです。健康診断と一緒です。

まとめ

今回は、毎月の残高情報に注目して家計状況を把握する方法を説明しました。家計簿だとどうしても細かな金額や項目に目が行きがちです。この方法だと、細かいことは気にせず、大きな傾向を把握していきます。傾向をつかんだ上で、このままでよいか?よくない場合はどうしていくかということに時間を使ってはいかがでしょうか?くれぐれも家計の状況を把握してそれで終わりとならないようにしてくださいね!

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